「抜苦与楽」～デイサービス銀の庵～

認知症というよりは、精神疾患による被害妄想が強くみられるＡ様。

利用間もない頃は、不安と混乱が渦巻く中で孤独に押し潰されそうになりながらも、それでも精一杯頑張られていました。関りを積み重ね、信頼関係も構築でき、現在では喜んで毎日利用されています。

介護保険の訪問調査を翌日に控えたＡ様から午後8時頃に電話がありました。

「明日、私は何をすればよかとですか？」

「何もせんでよかですよ。話を聞きにこらっしゃるだけやけん、何も心配いらんとですよ」と返すと、

「頭がおかしくなって、すぐにパニックになるけんね」とＡ様。

「緊張しとるでしょう、不安ですよね。大変な時に電話してもらって、ありがとうございます。」と言うと、Ａ様は震える声で、こう話してくださいました。

「銀の庵の皆さんからやさしくしてもらって、本当にうれしかです。不安ばってん、頭のおかしくなった、ありのままの自分をみてもらおうと思います。調査が終ったら迎えに来て下さい」と。

「賑やかなスタッフと美味しいご飯ば作って待ってます！」と精一杯のエールを送りました。

Ａ様の孤独に包まれ凍りついていた心を、銀の庵スタッフの熱意とほかほかの美味しいご飯が少しずつ溶かしているのかなぁ…

「抜苦与楽」～苦しみを取り除き、楽しみを与える～

以前利用されていた方から教えて頂いた言葉です。「抜苦与楽のできるすばらしいデイサービスですよ」と励まして下さった事を思い出しました。

これからも人情味溢れる、心のこもった関りのできる事業所であり続けたいです。